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2010/04/01

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  ボブ「やぁ,ジョニー,聞いてくれよ.」
ジョニー「なんだい,ボブ?」
  ボブ「4/1は何の日か知ってるかい?」
ジョニー「ああ,もちろん!嘘祭り,エイプリルフールだね?」
  ボブ「そうそう.」
ジョニー「で,何かネタは仕込んだかい?」
  ボブ「ネタは思いついたんだけど,どうにもウマい展開が出来なくてさ.」
ジョニー「へぇ,どんなネタだい?」
  ボブ「ある意味,エイプリルフールなら嘘の一つくらいはつくのがマナーみたいなモンだろ?」
ジョニー「そうだねぇ.」
  ボブ「そこでさ,『今日,私は嘘をつきません』とか言うネタなんだ.」
ジョニー「ああ,なるほど.嘘つきのパラドクスってヤツだね.」
  ボブ「そうそう.でも,一発ネタで終わり,続かないんだよね.」
ジョニー「そうかい?かなり引っ張れるネタだと思うけど?」
  ボブ「え?そうかい?」
ジョニー「じゃあ,ボクが使ってイイかい?」
  ボブ「ああ,構わないよ」

ジョニー「さぁ,ボクの言う事を注意して聞くんだよ,ボブ.これからボクが言おうとしている事はとてつもない質問だから.」
  ボブ「任せてくれよ,ジョニー.そう簡単にボクは騙されないさ!」
ジョニー「ボクはたった今,何と言ったけ?」
  ボブ「キミはこう言ったよ!『これからボクが言おうとしている事はとてつもない質問だから.』」
ジョニー「じゃあ,キミはボクの言った事が分かったんだね?」
  ボブ「もちろんさ!キミの注意はボクに言った質問についてだね.」
ジョニー「で,ボクが注意したボクの質問は何だった?」
  ボブ「ん?キミの質問?…ああ,キミの質問はこうだったね.『ボクはたった今,何と言ったけ?』」
ジョニー「で,キミが今,反芻したボクの質問の意味が分かった?」
  ボブ「うん.だって,キミがハジメに訊いた時,ボクは正しく答えたじゃない.」
ジョニー「うん.キミはこれがとてつもない質問だったと思うかい?」
  ボブ「いーや.フツーじゃない?」
ジョニー「でもね,ボクの質問は意味が無くて理解出来ない質問だと顔を真っ赤にして怒るヒトタチも居たんだよ.」
  ボブ「何でそのヒトタチはキミの質問に意味が無いなんて怒るんだい?」
ジョニー「ボクの質問が間接的に自己言及しているからさ.」
  ボブ「キミの質問はついさっきキミが注意した事について言っているだけだよね?」
ジョニー「で,ボクの注意は何について言ったのかな?」
  ボブ「おおぅ.キミの注意はキミの質問について言っていて,キミの質問はキミの注意について言ったんだ!」
ジョニー「でも,キミはボクの注意も質問も分かったんだろう?」
  ボブ「そうさ!そんな簡単にボクは騙されないよ!」
ジョニー「つまりさ,間接的な自己言及は意味が有ったって事にならない?」
  ボブ「そうだね.」
ジョニー「これ,トンデモナイ事だと思わない?」
  ボブ「フツーでしょ?何でこんなネタで引っ張れるのか不思議だよ,ボクは.」
ジョニー「ボクを怒るヒトタチはね,『嘘つきのパラドクスはありえない.何故なら,有意味で適切に構成された言明は自己言及出来ないから』と言うんだ.」
  ボブ「嘘つきのパラドクスってさ,なんか騙された気がするからそんなの有り得ねぇと切り捨てるのは手っ取り早いね.」
ジョニー「だけど,間接的な自己言及を許したら嘘つきのパラドクスは始末出来ないよ?」
  ボブ「え?ちょっとやってみてくれないかい?」
ジョニー「ボクがしようとしている次の主張は真である.」
  ボブ「ジョニー,キミはいつも本当の事を言っているじゃないか.」
ジョニー「ボクの先の主張は真ではない.」
  ボブ「おおぅ,前言撤回かい?誰にでも間違いはあるよね,ボクは優しいから許してあげるさ.…あれ?」
ジョニー「間接的な自己言及による嘘つきのパラドクスの出来上がりだね.」

  ボブ「…ジョニー,ボクはイイコトを思いついたよ.」
ジョニー「なんだい?」
  ボブ「パラドクスの引き金になる自己言及ってさ,フツーにありふれたモノだし,言われて頭がパンクするほど悩む事でもないよね?」
ジョニー「おやおや,降参かい?」
  ボブ「いやいや,メンドイからってポ〜イした訳じゃないよ.」
ジョニー「どう言う事だい?」
  ボブ「つまりさ,本当と嘘,それと本当か嘘か判断しようのないコトがあるんじゃないかって.」
ジョニー「有意味と無意味.有意味な方は真か偽のどちらかで,無意味な方はどちらか分からないって事かい?」
  ボブ「そうそう.コレで逝けるんじゃないかな?」
ジョニー「ボブ,残念ながらそれでもダメでござるよ.」
  ボブ「おいおい,ジョニー,いきなりそいつぁいただけないな.説明してくれたまへ.」
ジョニー「この三つの分類だとね,パラドクスの場所が移動するだけでパラドクスそのものは始末出来ないよ.」
  ボブ「ほうほう,続けてくれたまへ.」
ジョニー「uが『uは偽である』と言う言明そのものの名称であるとした場合はいつ何時でも『uは偽である』と言う言明は無意味だ,と誰かさんが証明したとしよう.」
  ボブ「つまり,嘘つきのパラドクス自体はその天才の誰かさんが無意味だと証明してくれたモノとする訳だね?」
ジョニー「そうそう.でもね,この仮定に従ってキミの提案を受け入れると,uには意味があると反論出来るのさ.」
  ボブ「え?ヒントをくれない?」

「『xは無意味である』が真」ならば「『xは真である』は偽」…(1)
「『xは無意味である』が真」ならば「『xは偽である』は偽」…(2)
「yが偽」ならば「yは有意味」…(3)
「『uは無意味である』が真」ならば「『uは偽である』は偽」…(4)
「『uは偽である』が偽」ならば「『uは偽である』は有意味」…(5)
「『uは偽である』は有意味」ならば「uは有意味」…(6)

ジョニー「ボブ,この思考は追っていけるかい?」
  ボブ「やってみるよ!」
ジョニー「では,がむばってくれたまへ.」
  ボブ「(1)に現れるxは何かテキトーなトンチンカン発言だと考えればいいね.」
ジョニー「そうそう.」
  ボブ「無意味って言う分類はもともとボクが言い出したカテゴリーだから,こう言うxが存在しないって事は無い.」
ジョニー「うんうん.」
  ボブ「xはトンチンカン発言だから,xは本当のコトと言うのは嘘.これが(1).」
ジョニー「じゃあ,(2)は?」
  ボブ「(1)と殆どおなじさ.xはトンチンカン発言だから,xが嘘と言うのは嘘.」
ジョニー「お次は(3)だよ!」
  ボブ「コイツは簡単だ.yは何かテキトーな嘘っぱち発言だと考えればいいね.」
ジョニー「そうそう.」
  ボブ「yは嘘っぱちだと判明しているので,yには意味がある.これが(3).」
ジョニー「(4)の"ならば"の前にあるのは,天才の誰かさんが証明しくれたから本当のコトだと考えると言う意味だよ!」
  ボブ「ACK.で,それにも関わらずそれが嘘っぱちだと噛み付いた愚か者の発言こそ嘘っぱちだったと言う訳だね.そう言えば,これは(2)と同じ形だね.」
ジョニー「そうそう.」
  ボブ「(5)は(3)と同じ形をしているね?」
ジョニー「うん.(5)の"ならば"の後ろは(6)の"ならば"の前と同じだよ!」
  ボブ「ふむふむ.そんでもって『uは偽である』はuそのものだったから(6)の"ならば"の後ろが…ありゃ?」
ジョニー「で,uってそもそも何だったけ?」
  ボブ「uは自分自身を否定する自己言及でございました.」
ジョニー「uは意味があるんだって結論だね.」
  ボブ「なんてこった!嘘つき野郎をテメェは無意味だと渾身のドロップキックをかましたのに!」
ジョニー「リングのロープで跳ね返って来て奴のフライングエルボーを喰らったね.」

  ボブ「で,ジョニー.結局,コレはなんとかならないの?」
ジョニー「とっても簡単な方法があるよ.」
  ボブ「へぇ,どうすればいいんだい?」
ジョニー「さっき,キミが言った様にフツーにしてればいいのさ.」
  ボブ「へ?」
ジョニー「つまりさ,こう言う類いのパラドクスにハマらない様に気をつけて,それ以上はウジウジ悩まないってコト.」
  ボブ「そんなんでいいの?」
ジョニー「フツーの言語をフツーの目的に使うなら十分だし,安全だよ.」
  ボブ「むしろ不安になるよ.」
ジョニー「少なくとも,フツーなボクらはこれ以外のコトは何も出来ないさ.」
  ボブ「まぁ,そうか.最初にキミがボクを試した様に自己言及やら嘘つきのパラドクスやらは簡単に作れるしね.」
ジョニー「そして,キミもボクもそーゆー言明でも分かった様に振る舞えるからね.」
  ボブ「でもさ,こーゆーフツーの態度こそあるべき姿って気はするよ.」
ジョニー「結局さ.気が狂った様に嘘か真か問い詰めるのも,都合の悪いモノを無意味だと切り捨てるのもあんまりイイ傾向じゃないよね?」
  ボブ「だからって,何もかも本当か嘘か分からないまま放置プレイするのもあんまりイイ傾向じゃないよね?」
ジョニー「でさ,オタクってさ,この二つの傾向がフツーの人と逆なんじゃないかと思うんだけど,どう思う?」
  ボブ「ソイツはノーコメントとさせて頂くよ!」

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